第6話・修学旅行に満足できなかったら

 はじめに
 さて、今回はみっつと岩夫が2人旅で京都へと旅するシリーズを書き始めてみようと思います。一体、どんな珍道中が待っているのやら?では、本編スタート!

 修学旅行といえば、王城の都・京都。
 その例に漏れず、みっつも岩夫も京都へと修学旅行に行っていた。だが、団体旅行に物足りなさを感じていたのも事実であった。特に、みっつの高校は不幸にも大規模な食中毒(みっつは平気だった)を引き起こし、慌しい旅になってしまっていた。(しかも、これが原因なのか翌年から修学旅行はフランスになりやがった)
 修学旅行を終えた後、みっつが岩夫と不完全燃焼な修学旅行の話をしていたら、
 岩夫 「満足行かなかったなら、俺達で旅するかい?」
 みっつ 「マジ?でも、あんま金ないよ。」
 岩夫 「全然、良いでしょ!やっぱ、やるなら貧乏旅行でしょ!」
 金持ちに限って、貧乏旅行に憧れるものである。大巨人なら「キモイ!」
と、お決まりの罵声を浴びさせているだろう。
 みっつ 「んじゃあさ。行き先は、どうするんだ?」
 岩夫 「やっぱ、今日閉じゃない?俺の従兄弟が京大にいるから、頼めば泊めてもらえると思うよ。」
 みっつ 「じゃあ、京都に行くって事で決定だな。」
 それから、2人(ほとんど、張り切りまくった岩夫だったが)は時間を作って話し合いを繰り返した。その場所は、喫茶店好き岩夫の18番・ドトールを利用し、後にみっつも被れて愛用するようになった・・・。
 岩夫 「交通手段は、これで決まりだね!」
 みっつ 「ど、どっから調べて来た?」
 貧乏旅行好きの岩夫がチョイスした移動手段はフェリーだった。そう海路で京都(正確には敦賀)に向かうという計画を打ち立てたのであった。
 みっつ 「た、確かに往復で飛行機の行きの代金より安上がりなのは驚異的だな。」
 岩夫 「だろ?それに船旅なんて最高でしょ!」
 どう最高なのかは不明だが、交通手段も決定し、後は京都での観光先を色々と決めたが、ここで岩夫は委員長気質を全快にしてタイムテーブルを作成して来た。みっつは、
 (おいおい、修学旅行じゃないんだから予定はファジーでいいべ。だが、どうせ予定は破る為にあるのだよ、岩夫君!)
 と、内心で思っていたので、白々しく岩夫にねぎらいの言葉をかけてやった。そうこうする内に計画は具体化して行き、出発は年末に決まり準備に怠りもなかった。だが、一つ変更点として岩夫の従兄弟が年末に実家に戻る事になり、家は借りられるが2人で生活しなければならず、かねがねロリコンとホモの二刀流疑惑(出所は当然、大巨人)を掛けられていた岩夫と2人というのはみっつを不安にさせたが、ここまで来た以上は京都に行くしかなかった。

 出発は12月26日。みっつの家に岩夫が来て、小雪の降る中を最寄の地下鉄の駅へと向かった。そして、駅内の階段を降っていると「ずるっ!」という音と共に岩夫が転び2,3段滑り落ちた。みっつは、思わず笑いながらも、
 みっつ 「岩夫ちゃ~ん。それは、不吉すぎるよ~。」
 と、先行きに不安を感じていた。そして、それは現実のものとなっていくのであった・・・。

 という訳で、出発するまでを書いてみましたが5,6年前でも結構、覚えているものですね~。作中にある岩夫が作成したタイムテーブルも引っ張り出してきて書きました。次回は、悪夢のフェリー生活が開始します。第7話「船上の悪夢」をお楽しみに!

※この物語は事実を元に構成されたノンフィクションです。
           [総監督・原作・監修] 海ちゃん
           [脚本・シリーズ構成] みっつ
           [製作協力] RYO


© Rakuten Group, Inc.